岡本プロ、そして夕方から陽平プロを迎えての今回の撮影会。終点が淀屋橋だったが、そこで話した淀屋橋の由来について書いておこう。かつて、江戸時代ここに
淀屋という豪商がいた。
その総資産たるや20億両という。現在の貨幣価値に換算すると約200兆円。ビルゲイツの資産で11兆円というくらいだからどんだけやねんという感じだが、あまりに財産が多く、借金していた大名も多かった(現在の貨幣価値で100兆円くらい貸していたらしい)ため、恐れをなした幕府に財産を没収されてしまった。詳しくは上記リンク先のウィキペディア「淀屋」をお読みいただきたい。
今の社会で、ボロもうけしている企業の財産を国がすべて没収したらどうなるかと考えてみて、けっこうトンデモないことを江戸幕府はしたなあと思う。画像はウィキペディアからいただいた。鳥山石燕の妖怪画集『百器徒然袋』に描かれた
鉦五郎(しょうごろう)という妖怪の絵である。ここに書かれている解説文に「金の鶏は淀屋辰五郎が家のたからなりし 此かねも鉦五郎と言へるからは金にてやありけん」とある。要するに鉦五郎は財産を没収された淀屋辰五郎が鉦(かね)に取り憑いて妖怪化したものなのだ。ウィキペディアの解説によればこれは石燕の創作によるものとみなされているそうだが、江戸時代の人々は、辰五郎の金に対する執心だけではなく、幕府の行為の理不尽さも感じていたのではないかと思う。
なお、この淀屋の番頭が淀屋を引き継ぎ、その後裔は江戸末期に討幕運動に加担したそうだ。まあ、そうなるわな。というわけで、淀屋橋はそのかつての淀屋の栄華(と怨念?)を今に伝える橋ということで、こう考えてみると、橋にもいろんな歴史があって面白い。
というわけで、撮影会の写真を期待していた方は明日以降です。まだ整理できていないのでごめんなさい。